何故別れたか聞かれたから、答えた。
「 方向性の違いです 」
バンドマンかよ(笑)解散したの?(笑)
そう笑われた。いや、暗くならないようにとの配慮だったのかもしれない。
確かに、方向性の違いとはバンドが解散する際に大抵使われる言葉だと思う。
だか、人々が別々の道を歩むのは、大体が価値観の違い=方向性の違いではないか?
友達と喧嘩した時。
どちらかが発端となったかもしれないが、そこから怒るという選択肢をお互いにした。
そして、お互いの考えが違うため、喧嘩になった。
これも方向性の違いだろう。
喧嘩も、すれ違いも、結局は「方向性の違い」。
でも、よく考えたら、同じ方向をずっと見続けるほうが
むしろ珍しいのかもしれない。
例えば最初は同じ夢を見てたけど、気づけば相手は朝日を見に行って、
私は夕日を眺めてた
なんてこともある。
それでも、その時間がちゃんと楽しかったなら、それでいいのかなとも思う。
別れる際の方向性の違いって言葉、ちょっと冷たく聞こえるけど、
実は「それぞれの道を見つけた」っていう、
優しい別れの言葉なのかもしれない。